最大ドローダウン(さいだいどろーだうん)
カテゴリ: リスクとリターン
過去の運用期間中に記録した、ピークからの最大下落率。心理的・実用的に耐えられるかを判断する実戦的なリスク指標。
最大ドローダウンとは
最大ドローダウン(Maximum Drawdown, MDD)は、過去のある期間において資産評価額がピークから底値までどれだけ下落したかを示す指標です。たとえば100万円が一度150万円まで増え、その後90万円まで下がってから再び上昇した場合、最大ドローダウンは(150−90)÷150=40%となります。標準偏差よりも「最悪のシナリオ」を実感しやすいのが特徴です。
主要資産の最大ドローダウン
代表的な資産の過去の最大ドローダウンは、先進国株式(S&P500)でリーマンショック時に約−55%、ITバブル崩壊時に約−50%、コロナショック時に約−34%でした。日経平均はバブル崩壊で−80%超、東日本大震災後でも大きく下落しました。長期の世界分散ポートフォリオでも、50%近い下落は歴史的に起き得ると覚えておくことが大切です。
心理的リスクとしての重要性
標準偏差が「平均的な揺れの幅」を示すのに対し、最大ドローダウンは「実際に目の前で起きた最悪の落ち込み」を示します。投資で失敗する最大の原因は、下落時に耐えられず底値で売却してしまうことです。自分のポートフォリオの想定最大ドローダウンを事前に把握し、「100万円が50万円になっても売らずに持てるか」と自問することが、長期投資を続けるうえで重要です。
ドローダウンからの回復期間
下落率と回復に必要なリターンは対称ではありません。50%下落すると、元に戻すには+100%のリターンが必要になります。過去の主要ベア相場では、S&P500がリーマンショック後の最高値更新まで約5年、ITバブル後は約7年かかりました。長期投資では「下落そのもの」よりも「回復までに必要な時間と精神力」を見越すことが大切です。
よくある質問
- Q. 最大ドローダウンとは何ですか?
- A. 過去の運用期間中に、資産評価額がピークから底値まで下落した最大の割合を示す指標です。標準偏差より「最悪ケース」を実感しやすいリスク指標として使われます。
- Q. 株式の最大ドローダウンはどれくらい?
- A. S&P500の過去最大ドローダウンはリーマンショックの約−55%、日経平均はバブル崩壊で−80%超でした。長期の世界株でも50%級の下落は歴史的に起き得ます。
- Q. 50%下落から回復するには何%必要?
- A. +100%のリターンが必要です。下落と回復は対称でないため、下落幅が大きいほど回復までに必要なリターンも時間も急激に増えます。
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最終更新: 2026-04-15